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予想外の満員電車で発見

Posted by admin on 2017年1月16日

電車がホームに到着して驚きました。いつも利用しているのですがこの時間帯にこんなに混雑しているのは初めてです。私が立っていた場所に位置する車両はひどく混雑していて、ドアが開いても誰も降りてこず、予想外の満員電車に乗り込む事になりました。通勤・帰宅ラッシュなら予想ができるので、混雑に飛び込む心の準備をしておけますが、今回は全く予想できず本でも読もうかなと楽しみにしていたので結構ショックです。だからと言って空くまで待つ暇もありませんから、意を決して乗り込みます。すし詰めの車内を観察してみると、おそらく沿線上の施設でスポーツの試合が行われていた様です、赤色と黒色の二項対立、それぞのチームカラーやロゴの入ったグッズを持っている人が多く見受けられます。敵同士だった者たちが今こうして同じ車両内にて、今度は公共のルールの元で戦い合わずに大人しく乗り込んでいるなんて面白いものです。もちろんスポーツ観戦の帰り以外の、私の様にまさか混んでいるとは思っていなかったとガッカリしたであろう乗客もいます。いつもなるべく混雑は避ける様にしていたり、スポーツ観戦の熱気の最中に飛び込んでいく事もしないので、今こうして熱気漂う車内に居る事は私の日常においてかなり貴重な体験になり得る気がします。この雰囲気をしかと目に焼き付けておくべきかなと思った時、大学生風の青年がムスっとした表情で本を顔にかなり近づけて、まるで下界を遮断する様に読書をしている姿が目につきました。彼はおそらくこの予想外の混雑に苛ついているのでしょう、騒がしい車内の中でワイン色の表紙の難しそうな本を読んでいる彼の苦悶の表情に私の疲れや苛つきがカタルシスされた気がしてふっと気持ちが軽くなりました。全く自分でも呆れる程、趣味の悪いマイナス感情の昇華作用です。そこで私も彼のカタルシスになろうと当初読む予定だった本を顔の近くまでわざと持ち上げて、彼に見える様にこれ見よがしに読書を始めました。

Filed under: 小説とわたしと日常

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