本の不思議
Posted by admin on 2014年11月13日本を読むと不思議な出来事が起こります。例えば舞台が長野県の本を読んだ時のことです。長野の信州松本の病院を舞台にした本を読み、ああ、行きたいなぁ、と強く思います。猛烈に長野の松本に行きたくなります。すると、数ヶ月後、なんの偶然か突然、松本に旅行に行けたりするんです。自分で企画したわけじゃありません。どこからともなくお誘いが舞い込んでくるのです。この現象は度々起こります。幕末の長州藩(山口県)の小説を読むとします。主人公は、現萩市に住む有名な人物です。主人公の活躍した地に触れてみたい、どうしても行きたい。と強く思います。するとやっぱり、数ヶ月後、萩に行けることになるのです。不思議です。確かに、読んでその舞台に行きたい欲求ががぐんぐん高まって、ネットで調べたり、本屋で旅行誌を買ったり、周囲に言いまくったりします。しかし、「行こう」と声をかけてくれるのは、一度もその話をしたことがない友達だったりするのです。
周りの本好きにも聞いてみました。すると、物語に惹かれ、どうしてもその舞台に行きたくなると、やっぱり私と同様に何故かはわかりませんが、お誘いが舞い込む事があるようです。あると答えた人の、なんて多いことか!これは何なのでしょう。心理学か何かでもしかしたら現象名があるのかもしれません。だけど、私はこれを敢えて「本の力」だと思うことにしています。
いざ旅行なりで現地に赴き、舞台に立ってみます。そこはもちろん初めて来た地で、新鮮です。しかし、物語で一度味わっている地でもあるのです。新鮮の他にちょっと懐かしいような気もします。好きな登場人物が歩いたと思われる道に立ったときのあのじんわりする感覚は「本の不思議」を思い起こさせます。
本には不思議な力があります。私は今日もそれを強く感じているのです。