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厳格な古本屋の店主と黄色い旗

Posted by admin on 2019年2月20日

近所の古本屋さんの店主は、いわゆる“頑固おやじ”と言った雰囲気です。太い筆で書かれた力強い「長時間の立ち読み厳禁」という張り紙が所々に張られた店内。私は始めて「立ち読み厳禁」という注意書きを見ましたもので、漫画やアニメの世界だけのものではなかったのですね。○○論・○○教本など難しそうな本ばかりの店内はいつも綺麗で埃ひとつありません。無駄な隙間なくきっちり陳列されている本、店奥の会計の机には胡坐をかいた店主が黙々と読書をしている、そんな厳格な雰囲気のある店です。さらに彼の風貌も絵に描いたようなもので、重そうな眼鏡に白髪のオールバックにしかめっ面な訳ですから、始め見た時は「怖そうなおじさんだなぁ」という印象、これは私だけでなく誰しもが抱くと思われます。しかしある日そんな店主の以外な姿を目にしたのです。小学生が下校してくる頃、交差点で「交通安全」の旗持ちを「勉強ごくろうさん」と言いながら子供たちに話しかけているではありませんか。驚きのあまりその交差点の方には用事はなかったのに、小学生にまぎれて私も横断歩道を渡ってしまいました。それからその店主と古本屋の事が気になってしまい、何度か足を運ぶようになりました。あの時の笑顔はどこへやら、鎮座する仏像のような表情で店にいるのは相変わらずなのですが、机の下に置かれた物入れに黄色い旗が差さっているのを発見してなんだか微笑ましい気持ちになりました。

Filed under: 小説とわたしと日常

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