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背中を押してくれる本屋さん

Posted by admin on 2016年7月27日

一年前にできた古本屋さん、以前に行った時は黒縁眼鏡の似合う女性店主が一人でお店に立っていました。雑多な古本屋というよりはセレクト古本ショップと呼ぶのが相応しい、拘りのある品揃えで、絵本や西欧の挿絵集・昭和初期頃の漫画など絵画色の濃い本が並んでいました。広すぎない店内に点々と置いてあるサボテン、温かみ漂う木の本棚とオレンジ色の照明で、ほっこりとした力み過ぎない雰囲気に憧れを抱いた記憶があります。
そんな古本屋さんへ久しぶりに行ってみる事にしました。ドアベルの音とともに入店したらハンドタオルで涙を拭う女子高校生と目が合い、びっくり。思いもしない事態に戸惑いましたが、すぐに以前の女性店主から「どうぞ、いらっしゃいませ」と、ゆっくり朗らかに挨拶をもらいました。「どうしたんですか?」なんて野次馬で好奇心の赴くままになりがちな自分を抑えて、何事もなかったかの様に店の奥に入っていきました。「ほんと、ありがとうございました。また来ます!」と鼻をすする女子高生、「うん、何時でも来てね、今日は気を付けて帰るんだよ?」と店主。また鳴り響いたドアベルの音の後ろで、二人は最後に何やら話をして女子高生は店を出ていきました。
途端に静まり返った店内、私と店主の二人だけになりました。以前来た時のほっこりとした印象よりかは、心なしか爽やかな空気を感じるのは気のせいでしょうか。女子高生の涙の理由は、本が“少女の詩”でセレクトされている事などと関係があるのかななんて、気になる事がたくさんできました。店を出る時「お気をつけて」と声をかけてくれた店主、彼女の優しい声に背中を押されたくなる女子高生の気持ちが、少し分かった気がします。

Filed under: 小説とわたしと日常

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