日本の色の名前
Posted by admin on 2025年11月25日日本の色の名前って、なんであんなにセンス良いんですかね。
普段は「赤」「青」「緑」くらいで済ませちゃうけど、日本の伝統色を調べてみると、「あ、これ名前だけで情景が浮かぶじゃん」みたいなのがゴロゴロ出てくるんですよ。
ちょっと前に読書してた本の中に色の話があって、それがめちゃくちゃおもしろくて、一気にハマってしまいました。
たとえば「藍色」ひとつ取っても、ただの青じゃなくて、深くて静かで落ち着く感じがあるし、「瑠璃色」なんて聞くとガラス細工みたいに澄んだイメージが浮かびます。
「桜色」とか「桃色」とか日本ならではの季節感のある色もあって、名前に“情緒”がぎゅっと詰まってるんですよね。
小説に出てくるワンシーンの雰囲気をそのまま詰め込んだみたいな、そんな独特のニュアンスを持ってるというか。
しかも、面白いのは色の名前が“音として”心地いいこと。
「薄紅(うすくれない)」「朽葉(くちば)」「深緋(こきあけ)」とか、読み上げるだけでちょっとテンション上がりませんか?
なんか、和菓子の名前みたいな美しさもあって、それだけで文化が感じられるんですよね。
現代の色名よりも、ちょっと詩的というか、言葉の余白が広い感じがします。
読書中に出てくる景色の描写も、こういう色の名前を知っていると一気に立体感が出るし、「あ、この作家はこういう色が好きなんだな」って読み取れる瞬間があってちょっと楽しいです。
日本の色って、ただの色じゃなくて、言葉と文化と空気感が全部セットになった“情景のパレット”みたいだなって思いました。